RecSys 2024の論文
レコメンドにおける「ロングテール問題」に対処し、パーソナライズを改善するための提案手法
ロングテール問題とは？
- 人気アイテム（ヘッドアイテム）ばかりが推薦され、インタラクションが少ない非人気アイテム（テールアイテム）があまり推薦されないことによるバイアスのこと
提案手法
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インタラクション数(アイテムの人気度)に基づいたソフトマックス分布を生成
- インタラクション数が少ないほど、確率が高くなる
- T (温度パラメータ)：低いほど、テールアイテムへのバイアスが強まる
$$
p_i \sim \text{softmax}\left(\frac{1}{T \cdot d_i}\right) $$
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ソフトマックス分布に従ってユーザーごとにアクションしたアイテムの中から一定数のアイテムをサンプリング
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サンプリングしたアイテムを使ってユーザー特徴量を生成し、既存のユーザー特徴量とconcatして拡張
- ユーザー特徴量の生成方法：3パターン
- Mean Synthesis
- 単純にアイテムの特徴ベクトルを平均
- User-Attention Synthesis
- ユーザーの元の特徴とサンプリングされたアイテムの特徴に基づいて、各アイテムのAttentionスコアを計算
- GRU（Gated Recurrent Unit）Synthesis
- サンプリングされたアイテム群を時間順に並び替えた上で、GRUを使って時系列的な情報を反映したユーザー表現を作る
- Mean Synthesis
- ユーザー特徴量の生成方法：3パターン
実験結果
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データセットやHead Item, Tail Itemによって有効な特徴量の生成方法が異なった
- MovieLens-1M
- 全体、Head Item：GRU
- Tail Item：User-Attention
- BookCrossing
- 全体、Head Item：Mean
- ユーザーインタラクション数が少ないため、GRUやUser-Attentionがうまくいかなかった？
- Tail Item：User-Attention
- 全体、Head Item：Mean
- MovieLens-1M
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Ablation Study
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Softmax：温度パラメータを下げて、テールアイテムが選ばれやすくした方がHR@10が向上した
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サンプルサイズ：増やすほどHR@10が向上している
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所感
- テールアイテムの方がユーザーの嗜好を示しているというのは直感にもあうと感じた
- 分布から確率的にサンプリングすることで汎化性能上がっていてよさそうだと思った
- インタラクション数少ない順にN個選ぶよりよさそう